富原西風本線

概要

 西風本線(にしかぜほんせん)は、西倉県西倉市の本牧駅(ほんもくえき)から、風杜府風杜市の風杜駅(かぜもりえき)までを結ぶ、富原電鉄の鉄道路線です。

 二つの県庁所在地を結ぶ幹線で、富原電鉄の路線で唯一「本線」を名乗る路線でもあります。途中には香取(かとり)や野々宮(ののみや)などの主要駅もあり、都市間輸送だけでなく地域間輸送も担っています。

 管轄 富原電鉄

 軌間 1067mm

 複線区間 全線

 電化区間 全線(直流1500V)

 保安装置 D-ATS-P

 最高速度 120km/h


運行形態

 種別は特急、快速急行、急行、快速、各駅停車があります。

 特急は、本牧駅・西倉駅と風杜駅の間で30分から1時間ほどの運行間隔で運行されています。

 通勤型車両で運行される速達種別は、快速急行と急行です。快速急行は本牧駅と風杜駅の間を走破する電車で、特急並みの速度で運行されます。1時間に1本ほどが運行されています。

 急行は本牧駅-風森駅間の主要駅に停車していく電車で、本牧から西倉までの各駅と、大和田、愛甲、小山、長沼、香取、佐戸、野々宮、持田、重富、武の順に停車します。日中は10分間隔で運行されています。

 快速は急行の停車駅に小山駅-持田駅の各駅を加えた電車です。ラッシュ時のみ運行されています。

 各駅停車は、日中は西倉駅と風杜駅の間で10分間隔で運行されています。また、本牧駅付近では蔵波・織田方面へ向かう電車も乗り入れており、同区間は各駅に停車する急行と合わせると、5分間隔で運行される時間帯があります。

沿線概況

本牧駅-香取駅

 起点の本牧駅(ほんもくえき)は、かつては富原地方の玄関口として多くのフェリーが発着していました。今は鳥豊地方と富原地方を結ぶ海底鉄道トンネルがあるため、最盛期に比べると寂しくなってしまいました。

 西倉駅までは湾岸の高架線を走っていきます。この区間は1932年に完成した区間で、当時は「西倉港湾鉄道」の路線でした。西倉港湾鉄道はこの区間のほかに、西倉から東に進んで御崎(みさき)や織田(おだ)へ向かう路線(現在の富原蔵波線)も運行していましたが、1942年に富原電鉄に吸収されています。

 赤レンガや物流倉庫などを見ながら高架線を進んでいくと、西倉駅(にしくらえき)に到着します。西倉駅は県を代表する駅であり、NR各線と風杜高速線、西倉電鉄と接続しています。富原電鉄のホームは2面4線で、富原鉄道全体でも有数の乗降客数となっています。

 駅周辺はビルが密集しており、富原電鉄系列の富原百貨店西倉店や、西倉電鉄系列の西倉百貨店本店もあります。2018年まではこれとは別に西倉越後がありましたが、NRの駅ビル完成もあり赤字だったことから閉店しています。

 西倉駅から愛甲駅(あいこうえき)までは西倉の近郊エリアで、住宅が密集している地域を走って行きます。西倉駅から2番目の神崎駅(かんざきえき)付近は文教地区で、西倉大学や高校などの教育機関が密集しています。学生が多いので若者向けの店も多く、西倉県内でも随一のお洒落なエリアとしても知られているようです。

 この神崎駅は2017年にリニューアルされ、それまで味気なかった高架駅がお洒落な外壁に覆われ、ホームも綺麗になりました。発車メロディーも西倉芸術大学の学生が作曲したオリジナルのものに変更されました。

 大和田駅(おおわだえき)周辺は、かつては西倉平野の中にある大きな村でした。駅の近くにある西倉市立大和田小学校は、西倉県内でも古くからの歴史を有している小学校のひとつです。この学校の片隅には古い木造校舎が残っていますが、これは開校時からある初代の校舎で、県の文化財にも指定されています。

 大和田駅から4駅進んだ宮野木駅(みやのぎえき)周辺は、かつては田畑が広がるだけでしたが、1963年に宮野木団地が造成されると、駅前の開発も進められていきました。かつては駅から駅前の大型スーパーを経由し、団地内へと繋がる屋寝付きの通路があったのですが、老朽化により一部を除いて撤去されてしまいました。少子高齢化が深刻なようで、愛甲市では収入が少ない世帯に対する家賃補助やスキルアップをサポートする取り組みを行うことで、若い人たちを増やす取り組みを行っています。

 愛甲駅(あいこうえき)は愛甲市役所に近い市の中心部にある駅です。駅からバスで10分ほどの場所には、富原電鉄が運営している遊園地「西倉パーク」があり、休日は多くの人で賑わっています。かつては駅から西倉パークまでを走るモノレールが運行されていましたが、2015年に廃止されてしまいました。

 小山駅(こやまえき)は、小山神社の隣にある駅です。「小山」という地名は、神社のある山の名前であり、山の神様が水難から守ってくれると言い伝えられています。実際に、小山地区周辺はかつて水害に悩まされていましたが、この山に避難することで難を逃れていたようです。

 長沼駅(ながぬまえき)まで来ると、田畑の中を走ることが増えていきます。西倉から乗り通している乗客は少なくなってきましたが、代わりに香取駅(かとりえき)方面へ向かう乗客が増えていきました。

 香取駅(かとりえき)は、南香取市の中心にある駅です。駅は3面6線で、そのうち2面4線を西風本線が使用しています。残りの1面2線は中野線が使用しており、朝と夕方には中野線清水方面への直通電車も運行されます。

 香取駅の近くには車両基地(香取検車区)があり、西倉本線と中野線で運行されている車両のメンテナンスを行っています。大規模な更新工事にも対応している車両基地なので、時折八幡線や尾鈴線所属の車両もやってきます。

香取駅-西倉駅

 西倉・風杜エリアの人々にとっては初詣でおなじみの佐戸駅は、佐戸神宮の坂の下に駅があります。駅舎は非常に立派で、お城の天守閣をイメージしてデザインされたようです。改札を抜けたらそのまま参道に繋がっており、江戸時代からの景観が守られているので風情があります。

 野々宮駅(ののみやえき)からは、しばらく丘陵地帯の中を走って行きます。カーブや坂道が多いですが、これはできる限り勾配を緩やかにするために考えられたルートで走っているからです。

 持田駅(もちだえき)は丘陵地帯に無理矢理団地などを建てたので、坂の町として知られています。駅前にはショッピングモールがあり、坂を登っていく路線バスも多く運行されているため、不便ではありません。駅からバスで十数分ほど進むと、風杜県立動物公園があります。この動物公園はライオンやチーターがいることで知られており、富原地方で一番の人気があります。

 重富駅(しげとみえき)からは丘陵区間を抜け、風杜平野の中を進んでいきます。この付近まで来ると風杜への通勤圏内であり、乗客の数も増えていきます。

 武駅(たけえき)でNR瀬津本線と接続すると、その次の西武駅(にしたけえき)で尾鈴線の線路と合流します。ここからは複々線区間に入り、尾鈴線八幡線の線路が並行しながら風杜駅に続いています。

 塩谷駅(しおやえき)では海側に八幡線の線路が合流してきて、3複線区間に入ります。川を渡り、高層ビルが建ち並ぶ大都会の中を走るとほどなく風杜駅(かぜもりえき)に到着します。私鉄らしい頭端式ホームの駅です。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2023年10月21日

当ページ公開開始日 2022年05月01日