西倉電鉄平川線(にしくらでんてつひらかわせん)は、西倉県西倉市の西倉駅(にしくらえき)から、生田目市の生田目駅(なまためえき)までを結ぶ、西倉電鉄の鉄道路線です。
前身となるのは、「西倉電気軌道」という路面電車で、当初は西倉と鉄道が通らなかった平川(ひらかわ)を結ぶことを目的に敷設されました。その後、線路は平川から秦野(はだの)を経由して生田目まで伸ばされ、さらに支線の小菅線(こすげせん)も開業して現在に至ります。
西倉市街とそのベッドタウンである平川や生田目を結ぶということで、通勤・通学需要が多いことが特徴です。また、西倉-生田目間でNR富原本線と競合することから、日中は特急、普通ともに全線10分間隔で走らせており、所要時間と本数でNR線に対抗しています。
日中の運行間隔は、特急、普通ともに10分間隔で、非常にわかりやすいダイヤとなっています。特急は8両、普通は6両で運行されます。
途中の平川駅では、特急から小菅線の電車にスムーズに乗り継げるようにダイヤが組まれています。
なお、西倉駅からは特急・普通ともに西倉市営地下鉄に直通し、西倉空港駅まで乗り入れています。
西倉電鉄所属の車両のほか、西倉市営地下鉄の車両も乗り入れます。
起点の西倉駅は、地下ホームの5番線と6番線、7番線を使用しています。
西倉駅を出て程なくして地上に出ると、進行方向左側に有本線の線路が並行します。ここから国富駅(くにとみえき)までは複々線区間で、ひっきりなしに電車がやってきます。
複々線区間の終わりである国富駅(くにとみえき)は、NR富原本線とも接続している駅です。西倉市街に近いことから、西倉市内の副都心として開発が進められています。
国富駅から複線区間になると、私鉄らしい雰囲気の駅を通り過ぎていきます。平川までの区間には、かつては構内踏切がある駅が数多く存在していましたが、1993年に120km/h運転が開始されて以降は次第に橋上駅舎化されて姿を減らしました。線路と家の間が狭い区間でもありますが、特急電車はNR線に対抗するために時速120km/hで駆け抜けていきます。
平川駅(ひらかわえき)は、小菅線と交差する駅であり、かつ車両基地がある駅でもあります。ホームから東側を見ると、巨大な車両基地「平川工場」を見ることができ、留置されている赤色の電車を眺めると、ついつい時間を忘れてしまいそうです。
秦野駅(はだのえき)まで来ると、いよいよ生田目市内に入ります。この秦野駅では、富原電鉄中野線と接続。西倉市街から距離があるということで、車窓からは所々に田園風景が見えてくるようになります。
終点の生田目駅(なまためえき)は、2面4線の頭端式ホームです。私鉄らしい雰囲気のターミナル駅であり、駅は隣接する「西倉百貨店」と一体になっています。すぐ隣にはNRの生田目駅と、その前にはバス乗り場があり、西倉バスや富原バス、滝沢交通などのバスが各方面に走っていきます。