八田山線(仙豊支社)

概要

 結急八田山線(ゆいきゅうはちたやません)のうち、仙豊支社が管轄するのは津喜県仁江市の仁江駅(じんええき)から仙豊県八田山市の八田山駅(はちたやまえき)までの区間です。この区間は2002年まで「仙豊鉄道」が運行していた区間で、そのうち仁江駅-岸宮駅間が「岸宮線(きしみやせん)」、岸宮駅-八田山駅間が「仙豊本線(せんとよほんせん)」という路線名でした。

 現在の路線名になったのは2019年3月ダイヤ改正のことです。

仙豊県八田山線見旗駅に止まる10系100番台仙豊新塗装車。見旗駅は仙豊県北部にあるターミナル駅で、分割併合を行う電車も多数存在する。なお、10系100番台はすべてが8両貫通編成であるため、分割併合を行わない。

運行形態・車両

日中1時間あたりの運行本数

日中の運行間隔(仁江駅-見旗駅間)

・特急(永京駅-八田山・松波空港駅) 30分間隔

・急行(津古線古林駅-八田山・松波空港駅) 30分間隔

・快速(仁江-弾来線弾来) 15分間隔

 ※当路線内は各駅に停車

日中の運行間隔(見旗駅-八田山駅間)

・特急(永京駅-八田山・松波空港駅) 30分間隔

・特急(千代駅-殿台駅-八田山駅) 1時間間隔

・急行(津古線古林駅-八田山・松波空港駅) 30分間隔

・急行(見旗駅-外ノ瀬海岸駅) 毎時4本

 ※急行は、見旗駅-八田山駅-外ノ瀬線松波駅間で10分間隔。

・各駅停車(見旗駅-八田山駅) 10分間隔

・追川線各駅停車(追川駅-八田山駅) 10分間隔

 ※各駅停車は、登恋駅-八田山駅間で5分間隔。

停車駅

・特急は仁江駅を出ると「岸宮」「本長生」「見旗」「権文」「殿台」「春望」「本春望」「八田山」に停車。

・急行は仁江駅を出ると「岸宮」「主坂」「本長生」「君塚」「末広」「内田」「見旗」「天作」「厚保」「平山」「権文」「郡元」「殿台」「春望」「本春望」「仙豊川間」「茶町」「芝山」「登恋」「泉山」「高砂」「八田山」に停車します。

優等列車

 永京駅(津喜線)から津喜駅・仁江駅などを経由し、八田山駅・松波空港駅までを結ぶ特急列車。黄緑色のME系またはRE系(画像の車両)の8両編成で運行されます。

 途中の殿台駅-八田山駅間では、千代線からの特急も1時間に1本ほど運行されています。

 永京駅(津喜線)から神場・時野駅(知元線)までを結ぶLライナーには、主にU1系8両編成が充当されます。

 高初線方面の特急や臨時電車に使われる60系1000番台「DEX」。高初線基準で海側(東側)の座席は、一部が窓側に向けられており眺望を楽しむことができます。

通勤電車

 各駅停車などモノクラス8連で運行される電車は、主に4ドアの80系100番台(新仙豊標準色)で運行されます。末広車両センター所属です。

 古林駅(津古線)-津喜駅-仁江駅-八田山駅-松波空港駅間を結ぶ急行には、30系2000番台などの8連が充当されます。

 この車両には2階建てのプラスカーが1両連結されており、全区間で着席サービスを提供しています。

 福増総合車両センターまたは末広車両センター所属の編成で運行されています。

 朝の6時10分に見旗駅を発車する快速急行永京行き、及び主坂駅発着の急行永京行き(複数設定されている)には、10両編成の30系2000番台などが使われます。この編成は、三城車両センター所属の津喜線用編成で、特に1日往復1本が設定されている見旗行きは、レア運用としてファンに知られています。

沿線概況

仁江駅-見旗駅

 仁江駅(じんええき)を出た電車は、ほどなくして地下区間に入ります。この地下区間は、津喜県の仁江と仙豊県の岸宮の間にある海峡「仁岸海峡」の下を通る海底トンネルです。「仙鉄仁岸トンネル」という名前で、1972年に当時の仙豊鉄道が開通させました。このトンネルにより、当時の両得電鉄を経由して永京(上谷)と八田山を結ぶ特急列車などの運行が開始されました。

 トンネルを抜けると数分で岸宮に到着します。古くから港町として栄えてきた岸宮市の中心にある駅です。岸宮市の規模は海の向こうにある仁江と同じぐらい(現実の都市だと小田原ぐらい)ですが、駅の利用客数は仁江より少なめ。これは近くに主坂駅というもう一つのターミナル駅があるからです。

 岸宮駅は3面6線の駅。西側に2面4線の八田山線ホーム、東側に1面2線の高初線ホームがあります。高初線は仙豊県東部の沿岸を走る路線です。


 同じく岸宮市内にある主坂駅は2面4線の駅。西側ホームを八田山線、東側ホームを開路線が主に使用しています。こちらも開路線からの乗り換え客で混雑することがあります。ちなみに、岸宮市に住む人は南に20km離れた見旗市内へ通勤、通学する人が多いようです。また、仁江や津喜に通勤、通学する人もいます。ラッシュになると津喜線直通の急行永京行きも運行され、上り、下りともに多くの乗客が乗り込んでいきます。

 主坂からの区間は畑と住宅地が入り交じる区間です。乗客の多くは見旗都市圏(見旗、天作)へ向かいます。ライバルのNR仙縦本線に比べて(比較的)線形が良く、電車は最高速度120km/hで疾走していきます。最高速度が120km/hに引き上げられたのは2015年のことです。末広あたりから畑が無くなっていき、マンションも増えていってだんだんと都会になっていきます。

 見旗は人口98万人の見旗市の中心にある駅です。八田山線に加え捧詩線やNR仙縦本線見旗都市モノレールも乗り入れてきます。両得電鉄の駅は4面8線となっており、西側4線を八田山線、東側4線を捧詩線が使用しています。ホームが多いのは八田山線、捧詩線ともに折り返す列車が多いからです。

見旗駅-本春望駅

 見旗から天作までは複々線区間です。外側を八田山線、内側を弾来線が走ります。この区間沿線は見旗市の中でも特に栄えている区間で、乗降客数も見旗駅が20万人、天作駅も12万人となっています。

 天作から先も利用客が多い区間です。この先には見旗市と同規模の春望市(人口107万人)があり、この春望との間を行き来する需要が多いのです。なお、見旗市と春望市はお互いにライバル意識があり、テレビ番組でも時々ネタにされているようです。

 天作~殿台間では比較的川に近い区間を走ります。川の源流は楠木付近などで、春望付近でいくつかの川が合流し「会田川」として見旗方面へと流れていくのです。この会田川沿いの区間は水運が栄えていた区間。江戸時代から栄えている町がいくつかあります。


 その中の一つ、権文は志多鉄道がやってくる駅です。志多鉄道は全線非電化のローカル線で、現在も古いディーゼルカー(大半が1960年代製)を使用しています。最近はSL形機関車が牽引するトロッコ列車も運行され、特に秋になると紅葉狩りで多くの人が利用するようです。

 春望に近くなっていくと、だんだん車窓に住宅が増えていきます。殿台(3面6線)では千代線が合流してきます。ここから春望までは列車の運行密度が高いため、多くの駅に待避線が設けられています。住宅地の中の狭いスペースを最大限活用するため、2面3線構造となっている駅も多いようです。

 春望はNR春望線と接続している主要駅ですが、両得電鉄側のターミナルはこの隣にある本春望です。本春望は春望市の中心地に近く、また、春望都市モノレール(跨がって走るタイプ)もやってきます。駅は3面6線となっており、西側4線を八田山線、東側2線を楠木線が使用します。

本春望駅-八田山駅

 本春望から先は、八田山方面への需要が非常に多い区間です。本春望(乗降客数23万人)と八田山の間を結ぶ路線は実質的に八田山線しかありません。常に多くの利用客で賑わう路線ですので、運行本数も多くなっています。

 本春望からしばらくは住宅地が続きますが、坂を上っていくうちに車窓に緑が増えていきます。多古に近づくにつれ線路の勾配がキツくなり、電車もモーターをうならせながら走ります。多古と芝山の間には高い山があり、電車はこの山に掘られたトンネルを通り、いよいよ八田山平野へと突入するのです……

 トンネルを抜けると芝山駅です。ここから車窓に住宅、特にマンションが増えていきます。八田山で働く人にとって芝山~多古間の山というのは、「八田山の範囲内か範囲外か」の境目となりますので、できるだけ「八田山の範囲内」にある芝山以南に住みたがるようです。


 登恋からは追川線が合流し、複々線区間となります。方向別複々線で、八田山線側が急行線、追川線側が緩行線となります。八田山線から追川線へ転線することも可能で、各駅停車は追川線側の線路に入っていきます。ちなみに、追川線は日中10分間隔での運行。そのため、登恋~八田山間は各駅停車が毎時12本、5分間隔という高密度で運行されます。急行線側では、特急が130km/hで走るほか、急行なども120km/h運転を実施しています。

 終点の八田山は急行線と緩行線でホームの位置が異なっています。急行線は地下に2面4線のホームがあります。このホームは2019年11月30日から使用開始され、外ノ瀬線と共用しています。現在はこの外ノ瀬線への直通列車も多数運行されるようになり、八田山都市圏を南北に結ぶ大動脈となっています。2019年11月29日までは地上にあるホームを使用していました。

 一方、緩行線の八田山駅ホームは高架(仙豊百貨店本店と一体)にあります。ホームは3面2線。これに隣接する形で椎名・横渚線のホーム(4面3線)があるほか、以前は急行線ホーム(4面3線)もありました。現在急行線ホーム跡は店舗を増設するための工事が行われており、当時の面影はほとんど残っていません。

むかしばなし

その1

 2002年までは「仙豊鉄道」が運行していた八田山線(当時は仙豊本線)。今でこそ通勤電車の大半が4ドア車となりましたが、昔は3ドア車が主流でした。一部が転換クロスシートとなっている編成が、8両編成で津喜駅まで日常的に乗り入れていたのです。

 津喜駅に乗り入れていたのは主に急行。日中は毎時4本が津喜駅-八田山駅間で運行されており、両得電鉄車両の運用と仙豊鉄道車両の運用が半分ずつありました。仙豊鉄道車両で運行される列車は、オールロングシートの両得電鉄車両よりも豪華ということで休日は好まれたものの、平日朝の津喜方面電車においては混雑しやすいことからあまり好まれていませんでした。

 2002年の両得電鉄吸収後も運行形態は引き継がれました。2017年に若葉の森線が開業し、津喜駅発着から津古線の古林駅発着に変更されたあとも度々3ドア車が充当されていましたが、末広車両センターへの4ドア車転入(主に80系100番台)が進むと、そもそも3ドア車そのものが少数派となってしまいました。

 2010年代に入って増えてきた4ドア車。当初は「両得色」で上部の帯をオレンジ色に変更したデザインでしたが、仙豊鉄道時代からのファンは「これじゃ両得電車じゃないか」と落胆していたようです。ファンだけで無く「中の人」も同じようなことを考えていたようで、これが後に「新仙豊標準色」導入のきっかけになったんだとか。

2023年3月17日以前の運行本数・間隔

10時台-15時台

・仁江から主坂までは、日中一時間あたり特急2本、急行4本(15分間隔)、各駅停車4本に加え、岸宮~主坂間では開路線直通の普通が2本運行されます。

・主坂から見旗までは、日中一時間あたり特急2本、急行4本(15分間隔)、各駅停車4本(弾来線直通)が運行されます。

・見旗と春望を結ぶ列車は、日中一時間あたり特急2本、快速急行2本、急行4本、各駅停車6本となっています。また、殿台~本春望間では千代線と楠木線を結ぶ区間快速が毎時4本乗り入れてきます。

・本春望駅-八田山駅間では、特急2本、快速急行2本、急行6本(うち八田山~春望間折り返しが2本)、各駅停車6本が運行されます。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2023年11月17日

当ページ公開開始日 2017年12月10日