遠青・奉典線

概要

 結急奉典・遠青線(ほうでん・とおせいせん)は、遠山原県の遠山原駅(とおやまはらえき)から奉典神宮駅(ほうでんじんぐうえき)までを結ぶ「奉典線」と、遠山原駅から朝湊駅までを結ぶ「朝湊線」で構成されている運行系統です。電車は基本的に直通しており、同一路線として扱われています。

 遠山原近郊の通勤・通学輸送を担っているほか、遠山原-朝湊間の都市間輸送にも欠かせない存在です。また、遠山原市営地下鉄との相互直通運転も行われています。


運行形態

2023年3月18日ダイヤ変更

日中(10時代-15時代)の運行形態

・急行(奉典神宮駅-大和田駅の間) 30分間隔

・急行(大和田駅-朝湊駅の間) 15分間隔

 朝湊駅からは、七里線直通に30分間隔、瑞朝線直通に30分間隔で直通。

 急行は光村駅を出ると「長谷」「大野」「北遠山原」「遠山原」「神宿」「青崎」「玉造」「朝湊」に停車します。

・各駅停車(光村駅-長谷駅の間) 15分間隔

・各駅停車(浅井駅-長谷駅の間) 15分間隔

・各駅停車(長谷駅-神宿駅の間) 7分30秒間隔

・各駅停車(遠山原駅-朝湊駅) 10分間隔

 また、途中の青崎駅で分岐する戸崎線(青崎駅-戸崎駅間)と、玉造駅で分岐する古前線(ふるまえせん)は、いずれも15分間隔で6両編成の電車が運行されています。

沿線概況

奉典線奉典神宮駅-光村駅

 奉典線は、古くから多くの参拝客が訪れている奉典神宮への参拝客輸送を目的に敷設された路線です。その玄関口となる奉典神宮駅の駅舎は、開業時(1932年)から使われ続けている立派なもので、県の重要文化財にも指定されています。有名な建築家が設計したとされるその駅舎は、日本古来の建築様式を取り入れており、まさに霊場への玄関口に相応しい威厳を放っています。

 国道沿いに坂道を下っていくと、開けた場所に出ます。この開けた場所は「神崎盆地(こうざきぼんち)」と呼ばれており、ここから南の古関(こぜき)付近まで続いています。盆地の南側は栄えているようですが、北側のこちらは水田が広がるのどかな場所となっており、電車もこの水田の中を走って行きます。

 国道の交差点に近い井上駅(いのうええき)には、隣接してバスターミナルが設けられています。このバスターミナルは1962年から使用されているもので、かつては北へ進んで沿岸部の秦実(はだみ)や、奉典神宮より先の八関(やぜき)などへ向かう路線バスも発着していました。しかし、モータリゼーションの進行や地域の過疎化により利用客は激減し、かつてのような活気はありません。

 大和田駅(おおわだえき)では、豊矢・神崎方面からやってきた神崎線と合流します。2面4線の駅で、神崎線から当路線の遠山原方面の電車へは対面接続が行われています。車両基地もある拠点駅ですが、駅周辺は小さな住宅地があるのみでそれ以外は田園風景が広がっています。

 井関駅(いぜきえき)からは山越え区間に入ります。北の観貫山(みかんさん)から続く山脈を越えなければなりません。電車は急勾配とトンネルでこの山脈を乗り越えていきます。昔は新しい車両でも運転に苦労したという区間ですが、現在の車両は高性能なので、割とすんなり坂を登っていくのだとか。

 折本駅(おりもとえき)から光村駅(みつむらえき)までは、坂を下り続けます。その坂を下った先の光村駅からは、遠山原平野の中を走ります。平坦で開発しやすいことから、遠山原に近づくにつれて住宅地が増えていきます。

奉典線光村駅-遠山原駅

 遠山原都心部への通勤・通学客が多い区間です。1950年代後半から90年代頃にかけて沿線の開発が進められました。また、学校の誘致も行われ、光村駅から2駅目の蓮台寺駅(れんだいじえき)近くには、遠山原芸術大学があります。

 長谷駅(はせえき)周辺は住宅地として開発されており、1960年代に造成された大規模団地「長谷団地」が西側にあるほか、それ以外の場所も戸建て住宅が密集しています。また、当路線に加えて広中線と浅井線も乗り入れる運行上の拠点駅でもあり、駅の東側(広中線線路の脇)には車庫もあります。

 野上駅(のがみえき)付近までは国道に近い場所を走り続けましたが、ここからは国道から離れて直線的なルートで遠山原都心を目指します。香月駅(こうづきえき)あたりからは大きなマンションが車窓から見えるようになり、都心部に近づいていることがわかります。

 2007年にアウトレットが出来た大野駅(おおのえき)周辺は、高速道路も近くを通っており鉄道・道路ともに利便性が良いことから、人気の住宅地となっています。駅周辺にはタワーマンションも建設され、遠山原エリアの住みよい街ランキングの上位に入るなど、大いに注目されています。

 北遠山原駅(きたとおやまはらえき)は、NR両武本線豊矢線、そしていわき方面へ向かう遠平線が合流するターミナル駅です。旧得原鉄道の遠山原駅の方が先に完成したことから、旧国鉄側の駅が「北遠山原駅」と名乗ることになりました。遠山原の中心部から見て北側に駅があることが由来です。当路線のホームはこのNR北遠山原駅のホームのまたぐようにして設置されており、相対式の2面2線ホームとなっています。

 NR線のターミナル駅である一方で遠山原の中心地からはやや離れています。そのため、NR線から多くの乗客が当路線に乗り換え、中心地にある遠山原駅(とおやまはらえき)まで向かいます。

 北遠山原駅を出ると、一旦地上に降りて日向港線の高架下を潜ります。潜ったらすぐに坂を上り、高架線に入ったところで遠山原駅(とおやまはらえき)に到着します。

 遠山原駅は西側から遠山原線特急、遠山原・日向港線、そして当路線というように並んでいる構造で、4面7線構造となっています。当路線のホームは島式1面2線です。駅周辺はオフィスビルや商業施設、両得百貨店遠山原店などが密集しており、県内で一番賑わっている場所となっています。

遠青線遠山原駅-朝湊駅

 遠山原駅を出ると、次の那奈川駅(ななかわえき)まで遠山原特急線遠山原線と併走します。那奈川駅(ななかわえき)には隣接して遠山原市役所と遠山原県庁があり、行政の中心地となっています。

 那奈川駅を出ると地上に降り、南へ進みます。神宿駅(かみやどえき)では地下鉄線が分岐しており、遠山原駅に次ぐ県内二位の乗降客数となっています。また、この駅の近くには遠山原を本拠地とする野球チームの球場があり、試合がある日は特に混雑します。

 なお、神宿駅はNR両武本線ホームの東隣に2面4線の駅がありますが、NR線と当路線の間には連絡線があります。この連絡線は神宿駅-奈多駅間で運行されている石油貨物列車のために設けられており、奈多駅(なたえき)や子安駅(こやすえき)から青いディーゼル機関車牽引でやってきた列車が、NR貨物所属の電気機関車に付け替えられます。

 神宿駅を過ぎると、海側に工場の煙突を見ながら進んでいきます。山側は住宅地となっており、海側の工場で働く人々のほか遠山原都心で働く人々も多く住んでいます。

 青崎駅(あおさきえき)では、戸崎線(とさきせん)が分岐していきます。戸崎線は海に細長く突き出ている戸崎地区へ向かう路線として敷設され、主に沿線住民や終点の戸崎駅に隣接する「戸崎水族館」へ向かう観光客が利用しています。

 糸ヶ浦駅(いとがうらえき)から玉造駅(たまつくりえき)の間には山があります。並行する国道はこの山を急な坂で乗り越えていきますが、当路線は緩やかな坂とトンネルで乗り越えます。

 玉造駅(2面4線)では、古前線(ふるまえせん)が分岐しています。古前線は工業地帯の対岸にある住宅地をゆったりと走るローカル線です。沿線には製鉄所などで働く人々が多く住んでいます。

 終点の朝湊駅(あさみなとえき)は、朝湊市の中心となる駅です。市内にある製鉄所「東洋製鉄朝湊製鉄所」が出来た時(1960年代)には、遠山原県内だけでなく東北方面から多くの人々がここに移り住み、そして鉄と海と共に生きてきました。近年は製鉄所の規模が縮小されるなどで人口が減少してきていますが、それでも市全体としては90万人以上の人口を有する政令指定都市であることには変わりません。遠青・奉典線はこの朝湊と遠山原を結ぶルートの一つとして、多くの人々を運んできました。

車両

80系0番台

80系0番台は6連22本が在籍しています。

70系50番台

70系50番台のうち、VVVF車は6連19本が在籍しています。

 2023年夏に仙豊県の「椎名・横渚線」からやってきた界磁チョッパ制御車は、6連4本が活躍しています。

 なお、地下鉄用のATC装置を搭載していないため、線内限定運用にのみ充当されます。

遠山原市営地下鉄2000系

遠山原市営地下鉄1000系

臨時列車

 奉典神宮は、遠山原県民および茨原県民の間では初詣でおなじみの場所です。津喜県における鳴田山と同じように、正月になると多数の臨時電車が設定されます。各駅停車や急行など、通勤車両による電車も増発されるのですが、何よりも特急車両による普段見られない経路の臨時電車が、多くの鉄道好き特に撮り鉄を楽しませてくれます。2020年のお正月は、普段八田山線を走る緑色のME系及び来急本線を走る白色のME系がやってきました。津喜駅から津古線、遠山原線、神崎線を経由して大和田でスイッチバックしてやってきた「奉典初詣号」、来戸から白いME系で桃豊線、神崎線などを経由してやってきた「来戸奉典お正月号」、さらにRE系により上谷始発で運行された「スーパー奉典号」などがやってきて、山奥の景色を彩ってくれました。

むかしばなし

10系0番台

 10系0番台は、当路線では2023年夏まで活躍していた車両です。6連4本が在籍していました。

 現在は仙豊県「入方・弁天沢線」で活躍しています。

2023年3月17日以前の運行間隔

 急行と普通が運行されています。すべて6両編成です。

 日中は、急行が奉典神宮駅-朝湊駅間で15分間隔、普通が光村駅-朝湊駅間で10分間隔の運行となっています。

 また、遠山原市営地下鉄との直通運転も行われており、長谷駅-神宿駅間では快速が15分間隔、また遠山原駅-神宿駅間では、地下鉄直通の普通が15分間隔で追加運転されています。

 朝湊駅から先の七里線と瑞朝線への直通電車も運行されており、急行のうち毎時2本が瑞朝線山王駅(さんのうえき)へ、残りの毎時2本が七里線七里駅へ乗り入れています。


当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2023年10月07日

当ページ公開開始日 2018年06月24日