仙豊支社の鮮魚電車

元鮮魚輸送用55201形55203-1F

 両得電鉄仙豊支社と津喜支社では、日曜日以外の朝に鮮魚電車を走らせています。運行区間は高初線の作登駅から津喜駅まで。車両はオレンジ色に銀色の帯の専用車両、55201形55203-1編成が用いられます。

 

 港に水揚げされた魚は、トラックにより各地へ運ばれるのが普通です。しかし、高初線沿線は道路事情が悪く、高速道路が一部分しか開通していなかったり、途中にある仁岸道路トンネルがよく渋滞するなど、トラックによる輸送には不向きな地域。そのため、昔から魚を運んできた鮮魚電車が、今も魚を運び続けているのです。

 

 鮮魚電車専用の車両は、通常の通勤電車と同じ設備を備えています。しかし、鮮魚電車以外の運用に用いられることはありません。理由はほぼ毎日魚を運んでいるため、生臭いにおいが車内に充満してしまっているからです。とはいえ、この車両が点検される際は、通常の通勤電車車両が鮮魚電車として運行されることがあります。

 

 通常の車両で運行されるとは言っても、あくまでも魚を運ぶことが目的であり、一般の乗客は乗ることができません。というか、乗ったところで生臭いにおいがするので、乗る気がしないでしょう。通常の車両での運行は鮮魚電車用の車両が点検をしている時だけ見られるものですが、実は鮮魚電車の「代役」を務めた車両は、車内から魚の生臭いにおいが消えるまでの間、通常の運用に入ることができないのです。

 

 理由は…… 代役を務めた電車の車内で匂いをかいでみればわかることでしょう。

 

 ちなみに、「代役」を務める車両は主に仙豊支社所属の車両が用いられますが、たまに津喜支社の車両も用いられます。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2020年11月17日

当ページ公開開始日 2019年05月03日