津鐘700形

概要

 津鐘700形(つかねななひゃくけい)は、1990年に登場した通勤型車両です。1993年に開業した津喜みなと鉄道(現在の結急アーバンループ線の一部)に乗り入れるために、津鐘電鉄として初めて長さ20mの電車として登場しました。

 なお、2017年7月に津鐘電鉄が両得電鉄に吸収された際、形式名が「80系700番台」に変更されています。

基本仕様

 編成は4両編成を基本としており、それを2本連結した8両編成での運行にも対応しています。また、当時の津鐘電鉄では今後導入する車両をすべて長さ20mの車両にすることを決めたことから、駅や車両基地などの設備はすべて700形のために改良されました。

 1989年度(1990年1月)に4両編成4本が津喜重工業(当時)北萩製作所から出場し、5ヶ月間の機器類の動作テストや乗務員訓練を経て、1990年5月のダイヤ改正から運用を開始しました。

 当時の津鐘電鉄は、津喜高架市電(現在は廃止)への直通乗り入れのため、車両の長さが短い車両で運行されていました。また、津喜高架市電への直通電車も多数運行されており、津喜高架市電への直通に対応していない700形は、東津喜駅発着の限定運用にのみ充当されていました。

 1993年には、津喜みなと鉄道(当時)の津喜みなと駅-津喜駅間と光鐘電鉄の津喜駅-東津喜駅間の延伸が行われ、予定通りこの津喜みなと鉄道への直通運用に充当されるようになりました。また、4両編成での運用のほとんどが廃止され、8両編成での運用が多くなりました。

 1992年度から1995年度には、4両編成14本の追加導入が行われ、1995年には、当時の津鐘電鉄の在籍車両の3分の1ほどがこの700形となりました。また、1996年度には4両編成での運用が廃止され、原則として2編成を連結した8両編成で運行されるようになりました。

750番台

 750番台は、2001年に増発とサービスアップを目的に導入された車両です。4両編成の751Fと752Fが導入されました。その最大の特徴は、先頭車を2階建てとしたことです。これは津鐘電鉄の花形運用、津喜みなと鉄道津喜みなと駅-片貝駅間の特急運用に充当することを目的とした設備であり、NR今北の近郊列車クローバー車に準じた転換クロスシートを備えています。

 2編成は、それぞれ基本仕様の編成と連結し、8両編成で花形の特急運用を中心に活躍しました。また、車体の塗装は新しいデザインのものが採用され、自慢の2階建て車をアピールしつつ2017年まで運用され続けました。

 技術面では、制御装置の変更が行われています。基本仕様の車両は津喜電機(当時)のGTO-VVVFインバータを採用していましたが、これを新しいIGBT-VVVFインバータ制御装置に変更しています。また、751F・752Fともにすべてのドアの上に15インチ液晶モニターを配置したほか、ドアチャイムも鳴ります。

更新工事

 2013年からは、バリアフリー対応を進めるための更新工事が行われました。この工事では、車椅子スペースの増設や床材、座席などの交換が行われ、インテリアデザインも青を基調とした爽やかなものとなりました。

2017年以降

 2017年7月、津鐘電鉄は両得電鉄に吸収され、「両得光鐘線」として新たに走り出すこととなりました。また、両得ベイコネクト線との直通運転が開始されましたが、ベイコネクト線は10両編成の電車が大半であることから、2018年3月10日のダイヤ改正で700形は光鐘線より撤退することになりました。

 撤退後の2018年5月からは、すべての編成が津喜支社仁江車両センター(当時)に転属し、新たに北萩線や古急・仁江急行線(当時)で運用されるようになりました。8両編成で運用されることが多かったですが、4両編成での運用も可能であることから、長柄線方面への切り離しを伴う運用にも充当されていました。

 また、2019年3月から同年11月までにかけて、751F・752Fを除く編成の塗装変更が行われ、「仙豊新標準色」に塗り替えられました。これと同時に車内表示器をLEDタイプのものからLCD(細長いもの)に変更しています。

2020年以降

 2020年度にすべての編成が仁江車両センターから仙豊支社末広車両センターに転属しました。また、運行区間も八田山線の仁江駅-八田山駅間や捧詩線などに変更され、それまでほとんど入線しなかった仙豊県内を走行する機会が増えました。特に捧詩線の4両編成の電車は大半が700形で運行されています。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2022年03月05日

当ページ公開開始日 2019年01月12日