神豊1000系

概要

 神豊急行電鉄(当時)では、1988年に魚住本線の新線(トンネル区間が長い短絡線)を開業させましたが、路線の設計最高速度130km/hに対し、通勤型車両は110km/hまでしか速度を出せないということで、より高性能な電車が必要となりました。

 また、1982年より既存の車両にて試験を行っていたVVVFインバータ制御装置の性能が十分実用に耐えうるものとなり、誘導障害による信号システムへの影響を抑えることで本格採用できると判断されました。

 これを踏まえ、「VVVFインバータ制御を採用した、設計最高速度130km/hの通勤型車両」として1991年に登場したのが1000系です。

短距離走も長距離走も

 魚住本線は駅の間隔が短い区間(神場駅-尼心駅間)と、長い区間(新線区間)の二つが存在しており、求められていた設計最高速度130km/hという性能だけでなく、高い加速度も両立しなければなりませんでした。

 そこで、VVVFインバータ制御装置に加えて大出力モーターを搭載することにより、この二つを両立させました。編成のMT比は4M4T(1:1)であり従来の車両と変わりませんが、その性能は運転士からすると「明らかに違う。普通の車と高級車ぐらい違う」ようです。

 一方、車内はオールロングシートで従来の車両と変わりません。都市間輸送は特急が別途運行されていることから、通勤型車両である1000系はあくまで地域間輸送に徹する前提で設計されました。

 編成は8両編成を基本としていますが、支線・増結用の2両編成も導入されており、10両編成での運用も以前は存在していました。

マイナーチェンジ

 1996年度以降に導入された編成は、魚住方の2両の座席を転換クロスシートに変更したほか、設計最高速度を120km/hに落とした代わりに加速度の向上(3.0km/h/sから3.3km/h/sに変更)を行いました。なお、性能が異なることから前期型と後期型の連結は禁止されており、また電連が省略され8両編成での運用のみ対応となりました。

あやは

 知元線御船区間で運用されている観光列車で、2連2本が2001年度に導入されました。オレンジ色の編成と黄緑色の編成があります。

制御装置更新

 1000系のVVVFインバータ制御装置には半導体が使われていますが、その寿命が近くなっており部品確保が難しくなることを踏まえ、2016年から制御装置の更新工事が行われています。この工事では、2000系グループCに搭載されている制御装置と「永久磁石同期電動機(PMSM)」が新たに採用され、更新された車両は主に各駅停車の運用に入ることが多くなりました。

 一方、車内は更新前のままとされており、普通に乗車するぶんには「静かになった」以外の変化がそれほどありません。

2019年度以降に更新された編成は、一部の窓ガラスがUVカットガラスに変更されています。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2022年05月21日

当ページ公開開始日 2020年09月12日