70系0番台

先行量産車

 70系0番台は、1978年に登場した両得電鉄(当時)の通勤型車両です。20系及び50系の後継型であり、制御方式を抵抗制御から界磁チョッパ制御に変更することで、消費電力の削減と地下区間での放熱を防ぐように設計されています。また、新機軸として電気指令式ブレーキとワンハンドルマスコン(両手操作形)を採用しています。

 1978年度に導入された編成(4連4本)は、量産先行車として1979年度以降に登場した編成とは少し設計が異なっています。走行機器類は概ね量産車と同じなのですが、車体の窓を固定窓としていたり、登場時から1992年頃まではつり革を省略(代替として握り棒を設置)していたりと独特な車両でした。

 なお、界磁チョッパ制御と電気指令式ブレーキ、ワンハンドルマスコンは当時すでに60系特急型電車で採用実績があり、運用上大きな混乱はありませんでした。ただし、従来型の通勤型車両と連結できないことから、1980年までは4連を2本連結した8連固定編成扱いで運用されていました。

量産車

 1979年度と1980年度には、量産車が導入されました。4連と6連の2種類があり、主に浦原・両得本線の地下鉄広鐘線(当時)直通運用に充当されていました。1990年までは地下鉄広鐘線から先、NR信濃・両武線への入線が禁止されていましたが、同年に解禁されNR線にも姿を現わしていた時期がありました。

 1998年度からは、一部の編成にスカートが取り付けられました。事故が起きた際に台車や機器類を保護するためのものであり、80系と同じ形状のものを装着しました。当初は全編成に取り付けられる予定でしたが、最終的に取り付けられたのは4連6本と6連3本のみでした。

更新工事

 2002年度には、先行量産車を対象に更新工事が行われました。この更新工事では、内装の更新(80系100番台に準じた設備)や行先表示器のLED化が行われましたが、2003年度以降は70系50番台(ステンレス車)の更新を行うこととなったため、0番台の更新は行われなくなりました。

 なお、更新された先行量産車(4連4本)はすべて津古線で運用されていましたが、2015年に廃車されています。

現在

 0番台は2015年10月に全編成が引退しました。晩年は津古線に集結しており、ステンレス車ばかりが走るようになった中で「水色の両得電車」として昔からの姿を守り続けていました。

 ステンレス車の50番台が南郷得電鉄などに譲渡されていた一方で、0番台は鋼鉄製であることや制御装置の更新が行われていなかったことを理由に全車が譲渡されずに廃車されています。

 現在は先頭車1両(70-01)が津喜鉄道歴史館に保存されています。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2022年09月23日

当ページ公開開始日 2019年06月15日