内郷線

概要

 NR内郷線(うちごうせん)は、津喜県津喜市中央区の鹿居駅(しかいえき)から、津喜県仁江市の仁江駅(じんええき)までを結ぶNR今北の鉄道路線です。「内郷線」という路線名は、津喜県南部の永京湾側を「内郷」と呼ぶことに由来しています。その名の通り津喜県南部の永京湾側を結ぶ路線で、北萩、館山などの主要都市を結びます。

 1997年に永京湾横断道路・鉄道が開業するまでは、津喜県南部と永京都心を結ぶ重要な大動脈の一つで、館山、仁江方面行きの特急列車も毎時1時間以上運転されていました。しかし湾岸急行電鉄への旅客流出や、2009年以降永京湾岸道路の高速道路料金値下げなどにより利用客数が大きく減少。津喜県南部から永京都心へのアクセスは、湾岸急行電鉄と高速バスに代わり、内郷線特急は朝と夕方にごく少数運転されるのみになってしまいました。


 昼間の普通列車も、1997年時点では普通10分間隔、快速30分間隔でしたが、現在は普通と快速合わせて10分間隔となっています。

 2021年3月ダイヤ改正では、北萩駅から仁江駅を経由し、外郷線の上得一ノ宮駅までを結ぶ直通普通列車の運転が開始されました。この普通列車は従来の6両または4両編成から、4両または2両編成に短縮されワンマン運転が行われています。新型車両N1330系が導入されたのはいいのですが、周西に近い区間では混雑が激しくなることもあり、電車を元の長さに戻して欲しいという要望が沿線自治体からも寄せられています。

 2022年3月12日のダイヤ改正では、巌根駅(いわねえき)の津喜方に湾岸急行電鉄線に繋がる連絡線が完成し、周西駅まで毎時4本(ラッシュ時8本)、館山駅まで毎時1本が直通します。

路線データ

 管轄 今北旅客鉄道津喜支社

 軌間 1067mm

 複線区間 鹿居~周西間

 単線区間 周西~仁江間

 電化区間 直流1500V

 保安装置 ATS-P

 最高速度 120km/h

 運転司令所 津喜総合指令所(内郷指令)

運行形態

2024年3月15日改正

 日中は、津喜~周西間で普通列車毎時4本程度、周西~館山~仁得間で普通列車毎時1本が運行されています。これに加え、巌根~北萩間では毎時4本、北萩~上得湊駅間では1時間から2時間に1本ほど、湾岸急行電鉄線直通列車が運行されます。

 なお、北萩駅~周西駅間では、津喜からの普通が毎時2本、館山・仁江方面へ向かう普通が毎時1本、湾岸急行電鉄直通列車が毎時1本ほど運行されています。

 特急(10両)はすべて湾岸急行電鉄高品駅発着で、高品を出ると永京空港、北萩、周西、上得湊、浜香奈、保田、富浦、館山に止まります。2時間から3時間に1本ほどが運行されています。

車両

 1528系は普通列車用の車両です。4両編成と6両編成があり、2編成連結した8両編成で運行されることもあります。

 津喜駅-周西駅間の普通列車のほか、湾岸急行線-周西駅・館山駅間の快速(内郷線内各駅停車)にも使用されます。

 N1316系は、両武快速線直通列車に使用されます。

 N1330系は、2021年3月から運行を開始している車両です。亀山線東横田駅北萩駅-仁江駅-外郷線上得一ノ宮駅間の普通列車に2両または4両で使用されています。

 2022年3月12日からは、湾岸急行線、結急電鉄線との相互直通運転が開始されました。この車両は、結急電鉄海浜車両センター所属の30系700番台で、10両編成中1両が2階建て車両「プラスカー」です。巌根駅-上得湊駅間で運行されています。

 2011年まで運行されていた1312系は、長い間主力車両として活躍していた車両です。1999年以前は快速列車にもこの車両が使われており、内郷線=この車両を思い浮かべる方も多かったです。

 1972年の両武快速線開業以前は、黄色い車両が快速として内郷線に乗り入れていました。現在は両武線各駅停車のイメージがある黄色い車両ですが、この当時は各駅停車だけでなく快速としても運用されていました。また、始発駅は両武快速線が開業していないことから、永京駅ではなく蓮庭駅や両国駅など別の駅を始発としていました。館山まで直通する列車もあったようですが、トイレ無しオールロングシートという長距離向きではない設備だったことから、1972年以降は1312系での運行に置き換えられています。

沿線概況

鹿居駅-周西駅

 津喜市近郊のベッドタウンを走る路線として利用客が多い区間です。また、沿岸部には津喜港にある工場群があることから、その通勤路線としても機能しています。結急八田山線・北萩線が全線に渡ってほぼ並行して走っていますが、結急に比べて内郷線の方が駅の数が少なく、所要時間が短いことから、津喜までは内郷線を使うという人の方がやや多いようです。

 駅間は結急が併走しているということもあって長めです。普通列車でも最高速度110km/h運転を行うため、1528系に乗ると高速度域でモーター音が響きます。かつて運行されていた3ドアの旧型近郊電車(1312系)ではダイヤがキツめで運転に一苦労したようですが、現在の主力である1528系はVVVFインバータ制御。元々通勤型車両で高速運転はあまり得意ではないですが、それでも1312系時代に比べると同じ所要時間でも運転に余裕があるようです。

 途中の主要駅は睦井、妹ヶ崎、北萩の3駅。いずれもかつての特急停車駅であり、今では内郷線内各駅停車となってしまった快速の、全盛期の停車駅でもあります。このうち妹ヶ崎駅は2面4線構造なので、列車の待避が可能ですが、現在では待避する列車そのものがほぼ無くなってしまったのが悲しいところです。9時や10時頃になると検見浜車両センターから出庫した2両または4両の1330系が両武快速を待避する光景が見られます。さすがの津喜支社も津喜駅から2両編成の普通列車を走らせようとは思わないようで、1330系は津喜~北萩間では回送列車となります。

 長浦駅からは北萩市内に入ります。2016年までは「袖ヶ浜市(そでがはまし)」という別の自治体でしたが、同年その袖ヶ浜市と北萩市、そして周西市が合併して「北萩市」となりました。沿岸に大きな工場がある袖ヶ浜市と周西市は、比較的財政に余裕がある一方、本体の北萩市はあまり財政に余裕がないようで、故に改良が後回しにされてきた駅がありました。

 巌根駅は2019年3月改正まで10両編成の電車しか停車できなかったことから、両武快速が通過していた駅です。2017年からホームの延伸工事が行われたのはいいのですが、駅舎の立て替えに関しては見送られ、隣の袖ヶ浜駅の駅舎と比べると小さくて見劣りしてしまいます。それでも昔ながらの構造を残す駅舎であることから、文化財に指定しようとする動きもあるようです。その巌根駅も、2022年春改正から湾岸急行電鉄が乗り入れるようになり、今北萩市内で最も注目されている駅です。

 北萩駅は北萩市の中心となる駅ですが、近年は金田地区の開発が進み、そちらに商業の中心が移ってしまいました。そのため駅前は全盛期に比べるとかなり静かになってしまいました。結急百貨店北萩店も近々閉店という噂もありますが、湾岸急行電鉄が巌根連絡線経由で北萩駅に直通するようになることから、案外未来は明るいのかもしれません。また、久留里方面からやってくる亀山線もやってきます。この亀山線の車庫が北萩駅の南側にあり、ステンレス製のディーゼルカーがお休みしている光景を見ることができます。

 周西駅は旧周西市の中心となる駅です。大きな製鉄所を有する町として発展してきました。北萩駅と周西駅の間は、運行系統の境目ということで普通列車が毎時8本運行されているのが特徴です。ただし、うち2本は2両編成。15両の両武快速の後を2両の普通列車が走るというアンバランスな光景を見ることができます。

History

2022年3月12日改正

 津喜駅-周西駅間では、両武快速が毎時1本、普通列車が津喜駅-北萩駅間で毎時5本(快速と合わせて10分間隔)、北萩駅-周西駅間で毎時3本運行されています。また、巌根駅-周西駅間では湾岸急行電鉄からの快速電車が毎時4本(15分間隔)で乗り入れます。どちらも走る北萩駅-周西駅間では、湾岸急行電鉄直通電車の15分パターンダイヤに、両武快速毎時1本、普通毎時3本が加わって7分30秒間隔で走るよう調整されています。

 周西駅-館山駅間は、亀山線東横田駅-北萩駅-周西駅-外郷線上得一ノ宮駅まで直通する普通列車が毎時1本、湾岸急行電鉄からの快速電車が毎時1本運行されています。館山駅-仁江駅間では、外郷線上得一ノ宮駅までの普通が毎時1本運行されています。

2021年3月改正

 2021年3月以降は、津喜~鹿居~北萩~周西間は両武快速が毎時1本、普通列車(8両)が毎時5本運行されています。両武快速は現在すべての駅に停車することから、実質的に各駅停車がほぼ10分間隔で運行されている状態です。また、周西~仁江間は、4両または2両の普通列車がほぼ30分間隔で運行されています。特急はラッシュ時に津喜~周西間で運行されるのみで、周西以南で定期運行される特急はありません。土日祝日を中心に信濃本線蓮庭駅から両武快速線経由で運行される特急が運行されることがありますが、5両編成で首都圏の特急としては物足りなさを感じてしまいます。

 全盛期の1997年頃は、周西までの両武快速が毎時2本(当時の停車駅は睦井、妹ヶ崎、北萩のみ)、普通列車(8両、6両、4両)が津喜~周西間で毎時6本、周西以南は毎時2~3本運行されていました。これに加えて特急が毎時1本運行されており、まさしく大動脈として機能していたのです。系統分断も当時は行われておらず、紺色とクリーム色に塗られた3ドアの近郊電車が津喜駅から館山周りで仁江へと向かっていたのです。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2024年03月15日

当ページ公開開始日 2020年07月04日