10系500番台

 10系500番台は、10系100番台をベースに座席を「転換クロスシート」に変更した車両です。2010年度に海浜車両センターへ10連5本が導入され、2011年3月11日ダイヤ改正より「急行用車両」としてベイコネクト線で運用されるようになりました。

 外国製の座席を採用していることが特徴で、通常の転換クロスシート(10系4000番台などに搭載)とは異なり転換は自動で行われます。折り返す駅では、一旦すべてのお客様の降車を確認してから、座席を進行方向に向けて転換させます。

 それまでロングシート車しか走っていなかったベイコネクト線において、「永京(浜茄子町駅)と津喜をクロスシートで移動できる」という特別感があり好評でしたが、沿線でイベントが開催されると突発的な混雑が発生し、それに対応しきれないという欠点もありました(ロングシート車に比べてドア付近にお客様が集中してしまうため)。

 2017年3月デビューの10-506Fでは、混雑対応のためにロング・クロス転換座席を採用しました。イベントの開催状況などを踏まえた上で、ロングシート状態にするかクロスシート状態にするかを決めているようです。こちらは使い勝手が良いことから、2018年に10-503Fもロング・クロス転換座席化されています。

ベイコネクト線時代

 登場時はベイコネクト線浜茄子町駅-津喜駅間を往復する急行に充当されることが多かったこの車両も、現在は光鐘空港駅や湾岸急行電鉄経由で永京空港駅・かとく学園都市駅に姿を見せるようになりました。

 2022年度には全編成にNR今北直通対応工事が行われ、11月19日より湾岸急行電鉄経由でNR内郷線館山駅にも足を伸ばすようになっています。直通先区間しか走らない全車指定席の臨時快速「ホリデーうちごう(高品駅-館山駅間)」に充当されたり、時折NR今北(1528系)の車両で運行される列車を代走したりなど注目される場面が多かったようです。

津喜線への転用

 2023年1月、10-501Fと502Fがそれぞれ海浜車両センターから三城総合車両センター(当時)に転属しました。転換クロスシートを備えており、かつホームドア対応も問題がないことから、休日を中心に「倉郷急行(古林~永越鉄道方面間)」などの臨時電車に充当されていました。

Lライナーへの転用

 10系500番台の活躍するベイコネクト線、津喜線は、ともに車両が余っている状態でした。車両をより有効活用するため、2023年10月より順次、永京~神場・時野間の長距離急行電車「Lライナー」に転用することになりました。

 2023年10月1日付けで3編成が福増総合車両センター、もう3編成が神豊支社に転属となり、編成を8両に短縮したほか、新たに製造された2階建て車両「10系1500番台(当初はU1系用で製造されていた)」を組み込みました。また、車体塗装を30系4500番台に準じたものに変更しています。

 Lライナーは途中の八田山駅で進行方向が変わるため、乗客が座席の向きを変えることができない10-501F、10-502F、10-504F、10-505Fは、座席を新型デュアルシート(ロング・クロス両対応でリクライニングする)に載せ替えています。

 試運転を経た後、10-503F(福増)と10-506F(神豊)が11月からLライナーとしての運用を開始する予定です。

 なお、転用に伴い余るサハ2両、モハ1両の6組は「緊急予備車」として残ります。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2023年10月16日

当ページ公開開始日 2023年10月16日