香島鉄道

概要

 香島鉄道(こうしまてつどう)は、香島県内で複数の鉄道路線を運行する中小私鉄です。NR香島本線が走らない西海岸沿いなどの地域を結んでいるほか、島の玄関口である香島空港と県庁所在地の中浜を結ぶ電車も走らせています。

 最初に開業したのは、島の南にある南港駅(みなみなとえき)から志多駅(したえき)までの区間で、1905年に開業しました。当初は軽便鉄道として今より狭いレール幅、小さな車体で運行していましたが、1912年に線路幅を現在と同じ1067mmに変更。同時期に「香島電力開発」に名前を改め、山間の水力発電所への路線などを敷設していきました。

 車両は急カーブや住宅地の裏路地のような区間を走るため、普通の車両よりも小さくなっています。風を感じられるトロッコ車両から、大正時代からの部品が使われているという噂の古い電車、2017年に廃止された津喜高架市電から譲渡された新しい車両など、個性豊かな電車たちも魅力です。


運行形態

 メインとなる路線は「香島本線(こうしまほんせん)」。起点の北港駅(きたみなとえき)から終点の南港駅までを走破する「K系統」電車が30分間隔で運行されています。

 観光客によく利用されるのは、県庁所在地の中浜と中浜空港などを結ぶ運行系統「A系統」で、中浜線御崎駅(みさきえき)からトンネルで山間部をショートカットする「籠原線(かごはらせん)」、志多駅から香島空港駅を経由し、白旗駅からは学園線経由で南港駅へ向かいます。この系統は15分間隔で運行されています。

 中浜駅から幹多駅(かんたえき)へ向かう「中浜線(なかはません)」は、沿線に中浜高校、有馬城、村山温泉などがある山岳路線。途中2回スイッチバックして西海岸を目指します。この路線「N系統」は15分間隔で運行されており、うち半数は幹多から香島本線に入って湯浅駅(ゆあさえき)、蔵方駅(くらかたえき)経由で南港駅へ向かいます。

 「N系統」が乗り入れる香島本線幹多駅-南港駅間は、K系統と合わせて15分間隔のパターンダイヤです。

 東海岸の付根駅(つけねえき)から先楽駅(さくらくえき)までの先楽線は、基本的に線内折り返し運転を行っています。細長い半島を走る路線で、沿線は人口が少ない、というより陸地がかなり限られています。この区間は30分間隔で運行されています。

 K系統の区間列車は北港駅-石毛駅間で設定されています。30分間隔で運行されており、南港駅まで走破する電車と合わせて15分間隔となっています。

車両

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沿線概況

香島本線

 起点の北港駅は、NR富原との共同使用駅。香島本線ホームは西側の2面3線で、降車ホームが設けられています。線路はNR富原が管理している港への線路に繋がっていて、かつてはここから香島鉄道が運航するフェリーで神戸や和歌山に向かう列車が設定されていました。

 勝浦駅(かつうらえき)までの区間は住宅地の中を走っていきます。沿線には北港高校や製薬工場などがあるほか、途中の牛久駅(うしくえき)には隣接して車両基地(北港車庫)があります。

 勝浦駅からは車窓の所々で海を眺めることができます。東浦駅(ひがしうらえき)付近まで来ると、山と海に挟まれた険しい地形の区間に入り、また乗客の数もかなり減っていきます。石毛駅(いしげえき)から先の区間は過疎地域で、また山の中を走る区間もあることから電車の本数が減ります。それでも30分間隔なので、それなりの利便性は確保されています。

 付根駅(つけねえき)では先楽線へ向かって線路が続いていきます。ここから南港駅方面へ向かうには、一旦スイッチバックしなければなりません。先楽線と同じホームでスムーズに接続を取ると、引き続き東海岸を走り続けていきます。

 山側に千枚田を見つつ、風光明媚な車窓をしばらく眺めると幹多駅(かんたえき)に到着。ここで中浜線と合流します。かつては中浜駅-香島空港間のメインルートでしたが、籠原線が開業した現在はのどかな区間となっています。

 南諏訪駅(みなみすわ駅)駅前には、かつて林業鉄道で使われていた機関車と貨車が保存されています。住所は香島県小幡町。町の中心地はこの先の小幡駅(こわたえき)周辺です。

 小幡駅は籠原線と接続する駅で、車両基地もあります。ここから物井駅(ものいえき)までは平地が続く区間で、人口密集地帯に入ります。志多駅(したえき)までの2駅間は、K系統とN系統(合わせて15分間隔)に加えてA系統(15分間隔)が走るため、7分30秒間隔で電車が走ります。

 志多駅からは空港線が分岐。香島空港を経由して物井駅までを直線的に結びます。一方で香島本線は海岸沿いを走り続けます。この付近で乗降客数が多いのは、上尾駅(あげおえき)と湯浅駅(ゆあさえき)の2駅。両駅の近くにはパークアンドライド用の駐車場が設けられており、自動車から鉄道への乗り換えを促しています。

 空港線と合流する物井駅近くには、香島県で一番の人気スポット「香島遊園」があります。2000年代以降は飛行機に乗って関西や今関地方などのより大きな遊園地に向かう人が増え、経営状況は苦しいようです。

 白旗駅(しらはたえき)では学園線が分岐。学園線も空港線と同じように香島本線をショートカットする路線です。米軍蔵方基地が近づいてくると蔵方市内に入り、六地蔵、蔵方などの主要駅を通っていきます。

 終点の南港駅は北港駅を逆向きにしたような構造で、北港駅と同じく港へ続く線路に繋がっています。

A系統

 A系統は中浜線御崎駅-中浜駅、籠原線、香島本線小幡駅-志多駅と物井駅-白旗駅、北南港駅-南港駅、空港線、学園線を経由する運行系統です。

 起点の御崎駅(みさきえき)は、中浜半島の先にある小さな駅。中浜半島内の区間はそもそも陸地が少ないので人口も多くありません。ただ、年に1回行われる花火大会の時はとても賑わい、駅や周辺は多くの人々で混雑します。

 中浜駅(なかはまえき)は県庁最寄り駅ということもあり2面4線の大きな駅となっています。また、NR香島本線に接続しています。ホームはNR線に面している側を中浜線幹多方面、南側をA系統が使用します。

 駅を出て程なくして線路は南へとカーブして、2008年に開業した籠原線区間に入ります。籠原線は、それまで中浜線幹多経由で運行されていた、香島空港方面電車のスピードアップを目的に建設されました。新しい路線ということで、全線が高架またはトンネル区間となっています。

 籠原線の路線名は、途中経由する「籠原村(かごはらむら)」に由来しています。村内には「北籠原駅」と「南籠原駅」が設けられていますが、どちらも山間のトンネル区間内にある地下駅。階段で地上に出る場合は、かなり長い階段を上り続けなければなりません。どこぞの地下駅と異なり、バリアフリー対応のためのエレベーターがきちんと稼働しています。

 北籠原駅(きたかごはらえき)は近くに籠原ダムや林業鉄道の廃線跡が近い駅です。駅前からは村の中心部に向かうコミュニティーバスが運行されていますが、駅周辺は本当に何もありません。乗降客数は、より村の中心部に近く経由するバスの本数も多い南籠原駅の方が多いです。

 籠原村を抜けてもなおトンネル区間が続きます。小幡町に入ると「ろまん公園駅」があります。ろまん公園最寄り駅で、アスレチックやキャンプ場があります。

 小幡駅(こわたえき)からは志多駅まで香島本線を走ります。志多駅からは空港線に入り、香島の玄関口である香島空港駅(こうしまくうこうえき)に到着します。折り返し可能な中線を備えている2面3線の駅です。他の県と陸続きではない香島へは、1960年代まで永京・神戸・和歌山・瀬津県京口などからの船が主なアクセス手段でしたが、現在は飛行機で向かうのが主流となっています。

 香島空港駅を出ると、物井駅で再び香島本線と合流。白旗駅で再び分岐して学園線に入ります。学園線の由来は「森林学園駅」であり、その森林学園駅周辺には香島大学、永京大学などの施設があります。また、この駅とゴルフ場を結ぶマイクロバス改造の新交通システムもあり、時折話題となります。

 牛沼駅(うしぬまえき)まで来ると南港側の市街地に入ります。この駅周辺は香島大学の本拠地なども近く、学生を多く見かけます。その次の「北南港駅(きたみなみなとえき)」は「南なのに北」というややこしい駅名。ここから終点の南港駅までは香島本線に入ります。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2022年08月30日

当ページ公開開始日 2022年08月30日