富原御崎線

概要

 富原御崎線(とみはらみさきせん)は、西倉県西倉市の西倉駅(にしくらえき)から御崎駅(みさきえき)までを結ぶ富原電鉄の鉄道路線です。1927年に沿線の浜野や蔵波への海水浴客輸送を目的に敷設されました。

 1960年代に入ると沿岸部の埋め立てが行われ、富原電力蔵波発電所や椎津の西倉製鉄所、また石油関連工場などが建設されていきました。これらの施設から運行される貨物列車も運行されるようになり、西倉駅では国鉄線に連絡する貨物支線も建設されています。

 また、1968年から1972年にかけて姉崎駅(あねさきえき)-織田駅(おだえき)間の「織田線(おだせん」も開業し、貨物輸送と旅客輸送の双方に対応しています。「電鉄」を名乗る大手私鉄の線路を、電車ではないディーゼル機関車が走っていく光景が見られます。


運行形態

 西倉駅から御崎駅へ向かう電車が20分間隔、西倉駅から織田駅へ向かう電車も20分間隔で運行されており、交互に運行されることで途中の蔵波駅(くらなみえき)までは10分間隔で電車がやってきます。一方で蔵波駅から姉崎駅までの区間は、利用客が少ないことから40分間隔で区間電車が運行されています。

 電車の長さは4両または2両編成。主に6000系のワンマン改造車が充当されます。一部駅はホームが4両編成までしか対応していないことから、旅客列車に関しては4両以上の編成が入ることはありません。

 貨物列車は1973年の西倉臨海鉄道開業以降、そちらに移行していきましたが、現在も蔵波駅または浜野駅から西倉駅までの貨物列車が運行されています。蔵波駅からはコンテナ車、浜野駅からはタンク車が水色のディーゼル機関車に引っ張られてきます。なお、運行は西倉臨海鉄道に委託されているようです。

沿線概況

 起点の西倉駅を出ると、すぐに本牧方面への西風本線と別れて直進します。左側から別の高架線が合流してくると、浜野駅(はまのえき)に到着です。ここまでは西倉市街の高架区間でしたが、ここからは地上に降りて旧海岸線沿いを走って行きます。

 沿岸部はかつて遠浅の海でしたが、現在は発電所や石油関連の工場などの煙突でいっぱいです。夜になると工場の明りが木々の隙間から見えるので、夜景好きの人にはいいかもしれません。

 蔵波駅(くらなみえき)では姉崎駅(あねさきえき)からの線路が合流してきます。姉崎方面の区間は、西倉臨海鉄道開業以降貨物列車が通らなくなり、現在は存在意義が薄い区間となってしまいました。

 2面4線の駅を出ると、すぐに織田線の線路と分岐。御崎駅方面はこのまま直進します。終点の御崎駅(みさきえき)は「御崎灯台」の最寄り駅で、西倉湾への入口となる場所です。灯台から北を望むと、鳥豊地方の山々が見えます。かつてはこの西倉と鳥豊地方の都市をフェリーが結んでいましたが、現在は鉄道海底トンネルで結ばれています。

 蔵波駅で分岐していった織田線(おだせん)は、蔵波駅裏手の山を堀割とトンネルで越えて佐竹市の織田駅へ向かう路線です。沿線は住宅地となっており、ラッシュ時には西倉方面への通勤・通学客で混雑します。近くにはNR南東本線が走っていますが、線形的に所要時間では太刀打ちできないため、蔵波駅など短距離の通勤客輸送に重きを置いているようです。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2022年09月23日

当ページ公開開始日 2022年09月23日