30系900番台MCT

 両得電鉄→結急電鉄が2019年度から設計を進めてきた試験用通勤型車両です。「MCT」とは「Multi Communication Train」の略称であり、それまで人を「運ぶ」だけの存在だった鉄道車両を「コミュニケーション」の場としても活用できるような車両にアップグレードすることを目的に製造されました。

 具体的には、ラッシュ時は通常の通勤電車として走らせた後、車庫でお昼寝をしている日中などの時間帯にテレワークや交流の場として活用できるようにしたり、移動式ホテル(寝台列車ではなく夜間の駅に停車する宿泊施設)として使えるようにしたりなどが考えられており、そのための課題を解決することが目的とされています。

 また、車体は30系2000番台をベースとした設計ではあるものの、より低コストでメンテナンスのしやすい車両を開発するために設計が変更されている箇所が多数存在しています。前面の形状や窓が大きくなったドア、さらに窓上に設置されたガラス埋め込み式の表示器などがその分りやすい例です。

 編成は6両で、車内設備は通常の通勤型車両と同じロングシートとなっています。4号車にはトイレが設置されています。  

 2022年7月に津喜製作所北萩工場を出場。NR内郷線→睦井駅→八田山線経由で福増総合車両センターに甲種輸送されました。

試験内容

 2022年8月ごろからは、「鉄道車両はオフィスにできるか」を課題とした試験が行われます。快適にテレワークできるような通信環境や、実際にテレワークを行う際の机の搬入やそもそもどこに車両を止めておくのか、非常時はどうするのかなどについて実際に試験が行われます。

 また、9月からは「教育・福祉設備にできるか」を課題とした試験が行われる予定で、鉄道車両を学習塾や就労移行施設として使えないかについての試験や課題の検討が行われるようです。不登校の学生に対する教育支援サービスの提供も実現させたいと担当者は意気込みます。

 10月からは「コミュニティーの場」として、結急沿線の趣味サークルに車両空間を貸し出したり、恋愛したい人たちのための「赤い糸号」として縁結びの御利益があるスポットを巡ったり、車内でラブコメディーを流したり(30系ベースの車両なのでデジタルサイネージ用のモニターが沢山あります)する臨時電車として走らせたりします。

 将来的には鉄道車両を使った時間限定の車両空間貸し出しサービスを提供したいとしており、鉄道車両を「運ぶだけ」の存在から「運び、学び、働く」複合的な空間として活用することで収入を増やそうとしているようです。実際に2022年3月から稼働している津喜県の福増総合車両センターや、2022年秋に完成する遠山原県内の新しい車両基地には、この車両のコンセプトを最大限に活かせる設備を設置したり、準備したりしています。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2022年07月10日

当ページ公開開始日 2022年07月10日