川谷本線

概要

 川谷本線(かわたにほんせん)は、神場府神場市の寄居駅(よりいえき)から、川谷市の本川谷駅(ほんかわたにえき)までを結ぶ、川谷鉄道の鉄道路線です。神場と川谷や途中で分岐して酒屋(さかや)などの都市を結ぶことを目的に建設されました。

 神場近郊の通勤通学輸送だけでなく、川谷や酒屋地区の行楽輸送でも活躍する大手私鉄の一つであり、他の路線より一回り小さめの電車が走っています。

路線データ

 軌間 1067mm(狭軌)

 複線区間 寄居駅-上下大師駅

 単線区間 上下大師駅-本川谷駅

 電化区間 全線(直流1500V)

 最高速度 110km/h


運行形態

特急7両 寄居駅-本川谷駅 毎時1本

特急 寄居駅-星久喜駅-酒屋駅-知元駅 毎時1本

急行7両 寄居駅-本川谷駅 毎時4本

急行 地下鉄鶴町線-長柄駅-夏木遊園駅-河手駅 毎時4本

快速 地下鉄鶴町線-長柄駅-夏木遊園駅-有田駅 毎時4本

快速7両 寄居駅-上下大師駅 毎時4本 (星久喜以北は各駅に停車)

区間快速 寄居駅-星久喜駅-酒屋駅-知元駅 毎時4本 (中原駅-星久喜駅間は各駅に停車)

各駅停車 寄居駅-星久喜駅-酒屋駅 毎時4本

各駅停車 寄居駅-中原駅 毎時4本

特急 寄居駅-本川谷駅 毎時1本

特急 寄居駅-星久喜駅-酒屋駅-知元駅 毎時1本

急行 寄居駅-本川谷駅 毎時1本

急行 地下鉄鶴町線-長柄駅-夏木遊園駅-河手駅 毎時2本

急行 寄居駅-星久喜駅-酒屋駅-知元駅 毎時1本

(急行は寄居駅-夏木遊園間では毎時4本)

快速 寄居駅-本川谷駅 毎時4本

区間快速 寄居駅-上下大師駅 毎時4本

各駅停車 寄居駅-星久喜駅 毎時6本

(各駅停車のうち毎時3本は、星久喜駅から酒屋駅・知元駅まで直通)

沿線概況

寄居駅-星久喜駅

 起点の寄居駅(よりいえき)は、結急神場環状線とNR田井中線に接続するターミナル駅です。駅は百貨店と一体になった構造をしており、また川谷鉄道で最も利用客数の多い駅でもあります。駅の近くには神場大学や神場音楽大学などの教育機関もあり、学生も多く利用しています。

 長柄駅(ながらえき)は地下鉄鶴町線と神場モノレールに接続している駅です。当路線と相互直通運転を行っている地下鉄鶴町線は、かつて混雑がかなり激しかった当路線のバイパス路線として建設された路線です。神場駅(かみばえき)など神場の中心部を経由しながら、テレビ局があることで知られている沿岸部の鶴町駅(つるまちえき)へ向かいます。

 次の近藤駅(こんどうえき)ではNRかみば北線に接続しています。この駅には隣接して車両基地が設けられており、朝にはこの駅始発の電車も多く運行されています。近年は駅の近くに物流センターが出来たのですが、ドライバー不足を解消したい運輸会社と、収入を増やしたい川谷鉄道が共同で貨物輸送の試験運転を準備しているようです。

 中原駅(なかはらえき)は、かつては水田が広がっていた場所にあります。駅の近くには古くから親しまれている中原稲荷神社や、2008年に開館した漫画美術館などがあり、小川沿いにそれらを結ぶ遊歩道もあります。また、貨物線として建設されたものを旅客化したNR坂崎線(さかざきせん)もこの駅を通ることから、神場北部から東部エリアへのアクセスも良いのが特徴です。

 中原を抜けると、中原市内の広い平野を北西へ進みます。市境の川を渡ると仁戸名市(にとなし)に入り、ほどなくして夏木遊園駅(なつきゆうえんえき)に到着します。

 夏木遊園駅は、駅名の通り夏木遊園という遊園地に隣接している駅です。休日になると多くの親子などで賑わうほか、ここから本線と分岐して河手駅(かわてえき)へ向かう河手線も発着します。

 その次の夏木駅(なつきえき)は、2008年まで存在した旧夏木市の中心地にある駅です。仁戸名市になった後は「仁戸名市役所夏木支所」があり、ここが周辺の行政の中心となっているようです。

 本郷古墳が見えてきたら、電車は府県境を越えて知元県内に入ります。本郷駅の近くにある本郷古墳群は、4世紀後半から300年間造られたとされます。現在は星久喜市(ほしぐきし)の一部となっている本郷地区ですが、1972年までは本郷町の中心地でした。

 星久喜駅は本線と酒屋・知元方面へ向かう酒屋線が分岐する駅であるほか、NR西神線も通ります。寄居駅からずっと走ってきた平野が終わる地点であり、この駅で折り返す電車も多く設定されています。ここからは山の上にある川谷を目指し、登り続ける区間にはいります。

星久喜駅-本川谷駅

 星久喜市はいちごの名産地として知られています。田淵駅からは駅からやや離れたところにある「星久喜いちごパーク」へのシャトルバスが運行されており、有名芸術家がデザインしたいちごをモチーフとしたバスが走っています。この芸術家は1960年代から前衛芸術家として活躍してきた、国内を代表する芸術家であり、同じく田淵駅周辺にある「星久喜美術館」にも作品が収蔵されています。

 大滝駅(おおたきえき)は雷神山(らいじんさん)の麓にある町で、駅からバスとロープウェイを乗り継ぐことで登ることができます。雷神山は古くから親しまれてきた、神場都市圏を代表する名峰の一つであり、山頂からは神場都市圏を一望することができます。夜景もよく見えるため、デートスポットとしても人気のようです。

 雷神山と反対側には、知元文化芸術大学と「よみがえりの水」があります。よみがえりの水は、かつてこの地を訪れた武将がこの水を飲んだところ、古傷が癒え顔も若々しくなったという言い伝えがあります。雷神山からの地下水と言われるこの水は、名水として知られており、近くには飲料工場もたくさんあります。

 上下大師駅(じょうげだいしえき)は、上下大師の隣にある駅です。上下大師は厄除け、方位よけで知られているお寺で、お正月には多くの初詣客で賑わいます。この近くにある「和菓子たまや」は、最中と大福が有名なお店です。創業は江戸時代中期とされ、昔から定番のお土産として愛されています。

 常定駅(つねさだえき)まで来ると、坂もやや急になりトンネルや鉄橋を通る場所が増えていきます。この駅周辺も険しい地形となっており、僅かな平地に住宅が密集しています。車で南に10分ほどの場所にある長田酒店は、周辺で造られた日本酒を数多く取りそろえています。明治期に建てられたという立派な建物も魅力で、度々映画のロケ地として使われているようです。

 常定駅からはトンネルを通りつつ険しい谷を走りぬけていきます。1983年に現在の線路が開通しましたが、それ以前は途中にスイッチバックのある旧線を使用していました。旧線の一部は遊歩道として整備されており、秋になると紅葉が綺麗です。

 山を越えると川谷盆地に入ります。標高の高いところにあるこの盆地には、戦国時代に有名な武将が本拠地としていました。終点の本川谷駅(ほんかわたにえき)から西へ歩いて5分ほどの場所に、川谷城があります。戦国時代に建てられた黒色のお城は「烏城」とも呼ばれています。

 まちの中心地は本川谷駅とNRの川谷駅の間付近です。昔からの街並みが綺麗に残っています。一方で駅周辺が開発できないことから、リヒトモールなどお買い物や娯楽のためのお店は駅から離れた場所に行かないとほとんどありません。

 川谷の主要な交通機関はバスです。川谷バス川谷営業所が運行する路線バスが、市内の各所を結んでいます。川谷本線の川谷市内の駅間距離が長いのは、すでにバスが運行されていることが理由です。川谷バスは元々川谷鉄道の直営でしたので、乗り継ぎをスムーズに行えるようなダイヤが組まれています。

 さて、川谷本線はこの本川谷駅が終点ですが、線路はこの先も続いています。これは井戸田鉄道の線路であり、山を下って西へ向かい、石和県石和市の羽間駅(はねまえき)まで続いています。ラッシュ時や休日には直通電車も運行されています。


※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2024年03月21日

当ページ公開開始日 2022年08月01日