北光本線

概要

 北光本線(ほっこうほんせん)は、月野県(地図)の呉羽駅(くれはえき)から、西倉県(地図)の光駅(みつえき)までを結ぶ、NR富原(富原旅客鉄道)の鉄道路線です。富原地方の「北」を、「光」駅まで結ぶことがその由来であり、線路そのものはNR富原の前身のひとつである富原鉄道により1890年代から建設されていきました。

区間別解説

北原駅-雲浜駅間(非電化区間)

 この区間は、神戸の港から運ばれてきた物資を、富原地方北部、及び西倉方面へ運ぶことを目的として、1902年に開業した区間です。途中の若宮駅-千種駅間は海岸線の近くまで山が迫る地形であることから、建設及び維持に苦労してきたようです。

 列車は2023年3月時点で、特急列車が1時間に1本、普通列車が1時間に1本ほど運行されています。

 非電化区間であることからディーゼル車が充当されており、特急は4両編成で運行されることが多く、県庁所在地の月野駅から御器所駅、秋原駅、南北原駅(一部)、北原駅、呉羽駅、南海上駅、栄駅、見能駅、春日駅、絵見駅、浦安駅、雲浜駅、吉信駅、田野倉線田野倉駅に停車して再び月野駅に戻ります。

 普通列車は外川線の外川駅を起点として運行されることが多く、1両編成または2両編成で運行されることが多いです。ただし、朝と夕方には外川駅-南海上駅間で4両編成が運行されるほか、栄駅から吉信駅の間では、1日1往復だけ5両編成が運行されます。普通列車のメインユーザーは沿線の高校生ですが、運行間隔が1時間以上開く時間帯もあり、部活などの都合によっては特急を使う学生も少なくないようです。

 起点の北原駅はNR北原線と接続している駅です。駅は城下町である北原市街から歩いて10分ほどの場所にあり、市の中心部と駅の間には商店街があります。また、私鉄の北原鉄道にも接続しており、北原市内のターミナルとして機能しています。

 北原駅を出ると、程なくして進行方向左側にデルタ線が見えてきます。このデルタ線に入ると、かつては神戸などの港から多くの船が発着していた北原港(きたはらこう)に向かうことができます。この支線は「北原港線」と呼ばれており、1990年代までは数多くの貨物列車が運行されていました。当時は鳥豊地方南部(地図)と富原地方を結ぶ鉄道海底トンネルが完成していなかったため、当路線も貨物列車の大動脈として機能していたのです。

 1996年10月時点では、北原港駅から当路線を東に進み、西倉駅へ向かう列車や、北原駅から北原線に入り、月野・風杜・平磯方面へ向かう列車が運行されていたようです。

 現在は定期運航される船の発着がなくなり、たまにクルーズ船がやってくるのみとなりました。クルーズ船の乗客は、鉄道ではなく観光バスに乗り換えて目的地に行くため、当路線を利用するのは港の周辺に住んでいる人ぐらいとなっています。1時間に1本、北原駅との間を往復する普通列車が運行されています。

 呉羽方のデルタ線が本線に合流すると、呉羽駅(くれはえき)に到着します。特急停車駅でもあるこの駅の近くには、高速道路の呉羽ICがあるほか、リヒトモール北原が駅に隣接しています。北原エリアで最も大きな商業施設であるリヒトモール北原は、それまで北原駅周辺に集まっていた人の流れを大きく変えました。2013年にはすべての特急列車が停車するようになり、駅周辺の宅地開発も急速に進みました。

 呉羽駅を出るとしばらくのどかな景色が続いていきます。2000年代までは電化する計画があったものの、2008年から2011年にかけて並行する高速道路が開通すると、高速バスへの旅客流出が加速してしまい、電化どころの話ではなくなってしまったようです。

 沿線の主な産業は漁業または農業となっており、通勤で鉄道を利用する人はほとんどいません。とはいえ、北原市内への通勤需要が僅かながらあり、特急停車駅である南海上駅、栄駅、見能駅、春日駅に隣接する土地に駐車場を新設し、「駅まで車、駅から列車」という通勤・お出かけスタイルをポスター等で提案しています。

 栄駅はこの区間の中間に近い駅ということで、駅に隣接して車庫が設けられています。かつては長い客車列車(特急9両、普通4両)が数多く留置されていたこともあり、特に海水浴シーズンには旅客、鉄道車両ともに賑わっていたようです。しかし、現在は夜にディーゼル車の4両編成と5両編成、予備の1両編成の10両が留置されるのみで、広大な留置線を持て余し気味となっています。

 当路線の特急列車は基本的に「1つの自治体につき1駅停車する」ようになっています。停車駅はどの駅も港に近く風情のある街並みとなっていますが、正直似たような景色ばかりです。一方で駅でバスに乗り換えれば観光地に行ける駅もあります。春日駅と絵見駅です。

 春日駅の近くには美術館があります。地元出身の芸術家が、当路線沿線の景色を油絵で描いた作品を中心に展示しており、時折地元の学生の作品も展示されます。

 絵見駅からは、山を上って万徳院や湯本神社を経由し、深瀬温泉へ向かう路線バスが運行されています。万徳院は1623年に創建されたお寺。見晴らしの良い高台にあり、貴重な文化財もあります。湯本神社は「湯本」という名前からわかるように温泉の近くにあります。もう少し山奥に行くと、かつての武将が傷を癒やしたという「深瀬温泉」があります。

雲浜駅-西倉駅間(電化区間)

 この区間は電化区間であるため、非電化区間からの直通列車を除き電車で運行されています。特急は雲浜駅-西倉駅間の列車が1時間に1本、非電化区間からの特急(雲浜駅-吉信駅間を走行)が1時間に1本ほど運行されています。西倉行き特急は6両編成で運行されることが多いようです。

 特急の停車駅は雲浜を出ると、吉信駅、南鴨川駅、稲荷駅、宇崎駅、元原駅、山下駅、錦織駅、西倉駅となっています。

 普通列車は雲浜駅-西倉駅間を走破する列車が1時間に1本、宇崎駅-山下駅間で1時間に2本、山下駅-西倉駅間で1時間に4本ほど運行されています。編成は4両または8両で運行されることが多いです。

 雲浜駅(くもはまえき)は、吉信市の実質的な中心駅です。私鉄の吉見鉄道(よしみてつどう)が乗り入れており、駅の前にはスーパーもあります。かつては百貨店もありましたが、2005年に閉店してしまいました。また、駅から離れたところにあるリヒトモールへのバスが出ています。

 吉信駅(よしのぶえき)は田野倉線が分岐する駅であり、車庫も併設されています。一方で駅は町の中心地から離れており、雲浜駅ほどの利用客はいません。

 南鴨川駅(みなみかもがわえき)では、私鉄の小宮鉄道に接続しています。小宮鉄道は山間の集落を結ぶ鉄道ですが、沿線の過疎化が深刻な問題となっており、路線の廃止も検討されているようです。

 山下駅では香取線に接続しています。この山下駅を過ぎると、西倉市街への本格的な通勤圏内に入っていきます。

西倉駅-光駅(電化区間)

 この区間も電化区間であるため、旅客列車はすべて電車で運行されています。

 特急は西倉駅-光駅-稲穂駅(南東本線)間で運行されており、1時間に1本ほど運行されています。西倉駅で雲浜行きの特急に乗り継ぎやすいように配慮されたダイヤが組まれています。

 編成は6両または8両編成で、西倉駅を出ると石毛駅(朝と夕方のみ)、椎津駅、木宮駅、富原湊駅、岩屋駅(一部のみ)、富原大原駅、富原八積駅、富原飯倉駅、神崎駅、光駅、稲穂駅に止まります。

 普通列車は途中の椎津駅まで毎時4本、椎津駅から富原湊駅まで毎時2本ほど、富原湊駅から光駅(大半が稲穂駅まで直通)までは毎時1本運行されています。編成は4両、6両、8両、10両(ラッシュ時のみ)、12両(ラッシュ時のみ)となっています。

 ラッシュ時には西倉駅-椎津駅間において4ドア通勤型車両も運行されます。また、椎津駅始発の富原本線直通特別快速も1日1本設定されています(12両編成)。

 西倉駅から椎津駅までは沿線人口が多く、運行本数も多い区間です。沿線には西倉工業地帯の工場があり、工場地帯への通勤輸送のほか西倉市街への通勤需要も旺盛です。

 椎津駅を出るとのどかな区間に入ります。


 終点の光駅(みつえき)では南東本線に接続しています。当駅発着の列車はさほど多くなく、大半の列車が稲穂駅(いなほえき)まで乗り入れます。



※当ページの内容はフィクションです※

当ページ最終更新日 2023年07月29日

当ページ公開開始日 2023年07月29日