津古線「蒼スプ」コラボ

『さよなら蒼いスプリング』は、人気ライトノベルをアニメ化した作品であり、2015年4月から6月にかけて永京都の広域放送(JHKX-DTV)系列で放送された。津喜県津喜市を舞台とした作品であり、作中に両得津古線などが登場することから、津古線でラッピング車両の運行が行われることとなった。

なお、ラッピング車は2015年3月31日から2016年の3月31日までの1年間運行された。

タイトルロゴ(イメージ)


『さよなら蒼いスプリング』は、津喜県津喜市に存在する「県立津喜北高校」を舞台とした青春群像劇である。

(ちなみに、津喜市内には「津喜東高校」「津喜南高校」「津喜西高校」が存在するが、「津喜北高校」だけは存在しない)

主人公は一年生の仁戸名仁(にとなじん)。中学時代はただ本を黙々と読むだけの日々を送り、友達を作ってこなかった彼であったが、高校進学を機に暗い性格を変えようと決心する。

しかし、いざ高校に進学してみてもなかなか友達を作る気にならず、結局休み時間はただただ本を読むだけとなっていた。

そんな仁戸名であったが、部活動に入ることにした。しかし、特別入りたいと思える部活がなかった。体育系の部活には興味が無かったし、文化系も音楽系のものは楽器が弾けないし、かといって絵が描けるわけでもない。そして文芸部もあったのだが、正直入る意味を感じられず、どうしようかと途方に暮れていた。

帰宅部でもよかっただろう。けれど、彼は自分を変えるため、何かしらの部活には入りたかった。

そんなとき、隣の席となったクラスメイト、星久喜ひまり(ほしぐきひまり)に声をかけられ、文芸部でも漫画部とも異なる新しい部活を作らないかと提案された。

星久喜が考えていた新しい部活は、特定の表現だけに頼らず、幅広い手段で芸術作品を作り上げるというものであった。「芸術部」と名付けられたが、活動するためには目標が必要である。そこで、秋に行われる文化祭に向けて部誌を作ることになった。

部誌のテーマは「そこにある日々」である。津喜市内を主な舞台として、自分たちが日々感じた光景や授業中の妄想などを、文芸作品やイラストなどで表現することにした。

しかし仁戸名と星久喜、二人だけでは部活が成立しない。そこで、星久喜が同じ中学校に通っていたという大森百花(おおもりももか)を誘い、三人で「芸術部」としての日々が始まることになった。

彼らは、部誌だけでは表しきれない青春の日々を、歩み始めたのだった……

運行にあたって

当作品はタイトルが長いため、「蒼スプ」という略称がある。ラッピング車においてもこの略称を採用することとなり、愛称は「蒼スプ号」とされた。

ラッピングの対象となったのは当時草深総合車両センターに所属していた10系100番台1編成である。1号車と8号車は白をベースカラーとしたラッピングを施すこととなり、それ以外の車両に関しては戸袋部に各キャラのラッピングを施すこととなった。

そのほか、一部時間帯において通常の放送の合間にキャラクターによるアナウンスを流すことになった。このアナウンスはCDとして販売され、好評を博した。なお、CDを販売した代わりに車内での録音は禁止している。これは2013年に運行された別作品コラボ車両において、アナウンスを録音しようとした乗客が大声で怒鳴りつけるというトラブルを起こしたからである。

車内はLCDを含めたすべての広告を「蒼スプ」関連で統一している。原作ライトノベルのイラストや、沿線のお店案内、作中に登場した場所などが掲示された。また、LCDではオリジナルショートストーリーなどが流されていた(後に動画サイトで期間限定公開された後、ナイルビデオにて2019年より配信されている)。

混雑時などに使う乗降促進放送も特別仕様とした。「扉が閉まります。ご注意ください」の声は、大森百花役の楠田みなみの声に変更。また、メロディー(8秒程度)も、蒼スプのオープニングテーマ「選べば進む」のサビ部分をアレンジしたものとなっている。

ちなみに、2015年当時の津古線は2020年現在と異なり、乗降促進放送は混雑時にしか使われなかった。そのため、この蒼スプ号の運行においては、乗降促進放送を混雑時以外も常時使用するルールで運用していた。この乗降促進放送の取り扱いルールは、2018年より開始された発車メロディー広告の取り扱いルールにも受け継がれている。

運用について

運用に関しては他の津古線専用編成と共通とされた。このラッピング車が運行されていた2015年当時は、アーバンループや仁戸崎線の直通乗り入れが開始される前で、若葉の森線も開業していなかった。そのため、基本的に津古線と津喜みなと鉄道(津喜~津喜みなと)以外の路線に入線することはなかった。

ファンの皆様が乗車しやすいよう、運行ダイヤは「両得電鉄×蒼スプ」の特設Webページで公開されていた。

車体ラッピングに関しては津喜県や沿線自治体の広告条例だけでなく、入線予定のない永京都の広告条例基準にも適合できるようにデザインされていた。

メモ

オープニングテーマ「選べば進む」 ボーカル:高柳かな 作編曲:川間翔太

乗降促進メロディー「選べば進む」 編曲:川間翔太

乗降促進放送 楠田みなみ

企画 両得電鉄広報部・さよなら蒼いスプリング制作委員会

ラッピング車デザイン さよなら蒼いスプリング制作委員会

ラッピング施工 両得塗装

再コラボ

 津古線では、アニメ『さよなら蒼いスプリング』の続編放送に合わせ、2020年9月から再コラボすることになった。

 今回ラッピングされる編成は、30系500番台特別仕様車。普段は津古線だけでなく八田山線にも足を伸ばす編成であるが、今回のコラボに合わせて、津古線とアーバンループ・花浜線限定運用に変更される。

 運行期間は2020年9月12日から、2020年3月31日までを予定していたが、好評につき2021年9月30日まで運行されることになった。2021年4月1日に両得電鉄は結急電鉄として再出発するので、両得電鉄最後のラッピング車両となりそうだ。

 ※再度運行期間が延長され、2022年3月31日まで運行されることになりました。

企画 両得電鉄広報部・さよなら蒼いスプリング制作委員会

ラッピング車デザイン さよなら蒼いスプリング制作委員会。両得デザイン事務所

ラッピング施工 両得塗装


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2021年10月10日

当ページ公開開始日 2020年06月06日