仁江うみ鉄道

概要

 仁江うみ鉄道線(じんえうみてつどうせん)は、津喜県仁江市の仁江駅(じんええき)から五右衛門島駅(ごえもんじまえき)までを結ぶ路線です。1935年に開業した仁江市内電車と、1961年に敷設された五右衛門島へ向かう路線がルーツとなっており、2021年3月までは豊漁大学によって「豊漁大学鉄道線」として運行されていました。

 長年、五右衛門島にあった仁江総合病院へのアクセス鉄道として機能してきましたが、2017年に廃止された仁江空港の跡地再開発に伴い病院が移転したことから、2021年4月1日より第三セクターの「仁江うみ鉄道」により運営されています。

路線データ

 管轄 仁江うみ鉄道

 軌間 1067mm

 単線区間 全線

 電化区間 全線(1500V)

 保安装置 両得ATS

 最高速度 80km/h

 運転司令所 仁江うみ鉄道司令所

運行形態

 現在は7時台、8時台と18時台が15分間隔、それ以外は20分間隔で運行されています。2021年3月改正以前は、ほぼ終日15分間隔で運行されていました。電車はすべて2両編成です。

車両

54451系

 2連5本が在籍しています。2023年11月に結急電鉄から譲渡され、試運転を経て12月23日にデビューする予定です。

50系

 両得電鉄の50系を2007年に譲受した車両です。種車は4両編成でしたが、これを改造して2両編成にしてあります。2両編成3本が在籍しており、普段は1本のみを使用します。乗客が多い時は4両編成で運行できるようにしてありますが、ここ何年も4両編成での運行実績がありません。

 2023年12月22日に全車両引退します。

2019年乗車レポ

 津喜県仁江市。市の中心にあるターミナル駅仁江駅には、NR線と両得電鉄が乗り入れ、電車がひっきりなしに発着しています。その多くが8両や10両など長い編成で運行されているのですが、駅をじっくり観察すると、その端っこから2両編成の短い電車が出発していくことに気が付きます。では、この短い電車はどこへ向かうのでしょうか。

 両得電鉄から引退したはずの50系電車。駅の端っこの短いホームに、2編成並んでいます。ベルが鳴り、ドアが閉まると発車します。電車はゆっくりと加速していき、カーブを曲がって両得八田山線から離れていきます。家が線路すれすれにあり、スピードは遅いながらなかなかスリリングです。

 しばらく進むと、電車が止まりました。一つ目の途中駅「横渚」です。横渚と書いて「よこすか」と読みます。駅は1面1線。すれ違いはできません。自動改札もなく、切符は車掌が回収します。ICカードも使えるらしく、簡易的なタッチリーダーもあります。この駅を出ると、「この先急停車することがありますので、手すりやつり革におつかまりください」とのアナウンスが。

 道路が見えてきました。電車はゆっくりとこの道路の中へ進んでいきます。道路を斜めにわたるのかと思いきや、電車は道路の真ん中を走っています。あれ、これって路面電車じゃ…… 今乗っている両得50系は一両の長さが20m。これが二両連結しているので40mの長さになります。電車としては短いですが、道路を走る乗り物としては非常に長いです。同じく津喜県の検見浜エリアを走る連接バスが確か、18mですので、それと比べても長いことがわかると思います。

 


 路面電車に変身した電車は、海沿いの道路をゆっくりと進んでいきます。時には車と一緒に赤信号で停止し、青信号になれば加速がいい車を追いかけっこです。電車は車よりも加速が遅いので、あっという間に後ろにいた車に抜かされてしまいます。この併用軌道区間ですが、数分程度で終わりを迎えます。再び道路から離れた電車は、家の壁と海岸に挟まれた単線の線路を走っていきます。

 「夏になったら海水浴客でにぎわうんだろうな」

 そんなことを考えていたら、二つ目の途中駅「磯村」につきます。駅そのものは横渚駅と大して変わりませんが、海に面しているため眺望が最高です。そういえば、なんかのドラマで見たことがあるような……

 磯村駅を出た電車はすぐに上り坂を進みます。高架区間に突入です。坂を上り切ったらすぐさまトラス橋の中へ。線路と一車線の道路が並んでいます。下には川が…… と思いきや、左右を見るとそこは海。電車の前のほうを見てみると、大きな建物が丘の上にある島が見えてきました。電車はこの島へと一直線。300mほど進んだところで、島の中に入りました。

 「まもなく、仁江総合病院に到着いたします。診察券、紹介状などお忘れ物がないかご確認ください」

 丘の上の建物の正体。それは、仁江地区最大規模の病院、仁江総合病院でした。この仁江総合病院は、豊漁大学の附属病院。今まで乗ってきた電車の正体は、豊漁大学が敷設した「豊漁大学鉄道線」だったのです。

 豊漁大学仁江総合病院は、2020年10月1日に仁江駅の近くに移転することになりました。2021年3月までは旧病棟も引き続き使用することになっていますが、これに伴い2021年3月31日で豊漁大学は鉄道の運行を終了させることになりました。

 しかしながら、仁江総合病院旧病棟付近には複数の民家があるほか、病院跡地の再開発も予定されており、仁江市はアクセス路線として引き続きこの路線を残す必要があると判断しました。そこで、「仁江しおさい鉄道」が設立され、全線を引き継ぐことになりました。

 「仁江しおさい鉄道」は2021年4月1日から運行を開始し、車両は豊漁大学から引き継いだ50系が用いられる予定です。

2023年度延伸予定区間

 2023年度中に、当路線は奥瀬駅(おくせえき)まで延伸されます。これは、2019年に奥瀬地区に人気リゾートホテルが完成し、このホテルへのアクセス路線として計画されたものです。

 なお、この延伸に合わせて車両が不足することから、結急電鉄で活躍していた車両が譲渡される予定となっています。


※当ページの内容はフィクションです。

当ページ最終更新日 2023年11月29日

当ページ公開開始日 2019年09月08日